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2005年10月26日 (水)

実存を歌う歌手

hitomiさんの歌詞には、聞き手に言葉を誘発するものがありますね。「LOVE LIFE」にある「pray」という曲は感動的な名曲と僕は思います。題は「祈る」という動詞形なので、「私」の意志を感じさせます。

この歌詞は、人間にとって、「生きる」とは、どういうことなのか、表現しきっているように思いました。生きるには、まず「希望」が必要だ。しかし、人間には、どうしようもない暗い部分がある。だから、祈るんだ。

歌詞を追っていくと、実存に触れているところがありますね。「新しいトビラあけて 見えた世界に たどり着けば 欲望は深く 明日の壁を また壊してく」といった個所ですけど。「欲望は深く」に、人間の業を感じました。人間の暗い部分、そしてどうしようもない部分。

hitomiさんの作る詞には、人間の暗い部分を、あえて表現しようとしている所が、割合、多いと思います。愛という、どこかロマンチックで、上っ面に流れそうなものでもあるものをテーマにしつつも、hitomiさんの場合には、この人間の暗さ、実存に触れることで、愛の性質が少し変わっていって、歌詞が「祈り」に昇華されていく。そこが共感を呼ぶのかも知れませんね。hitomiさんの魅力の一つが、そこにあると思います。実存に触れると、自然に、人間は「祈る」のだと思います。実存を歌う歌手、そんなキーワードがhitomiさんかな、と思いました。

最後に、「私は私のままで いれるように そう祈って 痛みを癒しながら 進んでいく この世界の片隅で 光ともして」いう歌詞なんか、本当にスゴイと思います。

「私は私のまま」「痛みを癒し」「進んでいく」「世界の片隅で」「光ともして」。最初の三つはhitomiさん的な言葉のオンパレードで、あとの二つも、きっと、そうなのでしょうが、ストレートに、魂に届く言葉ですよね。これは、みんなの祈りなんじゃないのかな。

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