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2005年10月12日 (水)

司馬史観

司馬史観という言葉がある。司馬さんに共鳴している者たちは、司馬史観にも共鳴しているのかも知れない。日露戦争を描いた「坂の上の雲」という小説がある。そこにある日本賛美が、日本を再び戦争のできる国にするのではないかという危惧が、在日の人たちの中にもあるようだ。司馬さんは、この小説が悪用されることを警戒していたというから、その危惧は司馬さんも抱いていたのかも知れない。しかし、司馬さんは、日露戦争後の日本を痛烈に批判していた。そこでは理性が麻痺していた。だから、「坂の上の雲」は太平洋戦争を是認したり、日本を戦争のできる国にすることを目指したものではない。その中に見られる日本賛美というものは、実は15年戦争と敗戦に至る日本のあり方との比較の中で現れてきたものではないか。換言すれば、理性が働いていたかどうかで、健全な理性の働きを葬ることは、戦争への道につながるということが言いたかったのではないか。であれば、司馬さんに同感である。

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