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2005年12月 8日 (木)

哲人王

哲学の歴史にソロモン王(在位BC967ころ~BC928ころ)は登場しない。しかし、彼は愛智者であったことは、彼の即位にかかわる神への嘆願により、また彼の著として知られる「コヘレトの言葉」などで知られている。従って、愛智を意味する哲学とソロモン王とは無関係ではない。哲学の歴史で、このソロモン王に注目されないのは何故なのだろう。時代を考えれば、哲学はギリシャ発ではなくて、ソロモン王発ではなかったか。しかし、ソロモンの場合は単発で終わったが、ギリシャの場合は歴史を形成していったことの違いは大きい。
哲人王とはプラトン(BC428,7~BC348,7)の理想であった。しかし、その理想はソロモンにおいて既に実現されていた。彼を想起すればよかったのだ。元型は「かなたに」ではなくて、「こなたに」あったのだ。プラトンが哲人王の出現を求めた理由を考えてみると、哲学の彼岸性に対する反動があったのではないか。政治は優れて此岸的なものなのだから。あるいは、ソロモンの存在をプラトンがどこかで知ったのであろうか。ソロモンはプラトンの願った哲人王であったのではないかと思う。
時代の順序を捨象すれば、ソロモンはギリシャとユダヤの伝統の融合の象徴であり、彼の中に両者の伝統が出会っている。日本の中で、このソロモンに相当する人物を探せば、聖徳太子だろう。

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