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2006年1月 1日 (日)

背教者

キリスト教がローマ帝国で国教となる前、背教者といわれた皇帝ユリアヌスがいた。辻邦生さんの「背教者ユリアヌス」を読もうと思ったが、古い本とのことで、今、書店には置いていない。辻さんはキリスト教に関心があったようだ。
さて、天正少年使節が帰国して、殉教した人もいたが、堂々と背教した人もいたらしい。きっと、確信のような理由があったのだろう。ハビアンも「妙貞問答」を書いたが、のち背教した。
明治維新になって西洋との交流が開け、キリスト教も入ってきたが、プロテスタントが脚光を浴びていた。カトリックほど外国との関係がきつくなく、それだけ自由があったからかも知れない。日露戦争後、カトリック系大学が出来たが、秀吉、家光以来の鎖国政策によるキリシタンへの固定観念は日本人の中に根強く残っているのではないだろうか。「国が奪われる」という不安は、日本にあっては皇室の神道があるからか、鋭敏な感覚があるのかも知れない。日本という国の建前は、ユダヤ民族の宗教のような民族宗教(神道)を持っていて、日本人として生きるためには、この環境をどうしようもない。このへんの対話で理解を深めないでは、キリスト教への誤解・偏見はなくならないだろう。その意味も含めて、かつての背教者たちは、今もなお雄弁に語り続けているのかも知れない。

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