« 自立 | トップページ | 背教者 »

2006年1月 1日 (日)

故郷

米国を建国した人たちは故郷喪失者たちであった。今でも、その精神は米国の人たちの深い意識の中に根付いているのだろう。日本では逆に望郷の思いが強い。「ふるさと」「津軽のふるさと」という名曲もある。あらゆる機会を通して、故郷からの誘いが押し寄せてくる。
米国の建国者たちにも、その望郷の思いはあったのだろう。しかし、それに負けてしまえば、自分たちの祖国脱出の大義は失われてしまう。その望郷の思いは、新しい故郷の創出で歴史前進の力となった。新しい故郷は天にある。アブラハムと同じ立場だ。彼らは、アブラハムと同じ思いをもっただろう。故郷脱出という過去の事実が反省され、信仰的価値づけの中で、新しい解釈が行われた。こうして米国は約束の地になっていく。米国の人たちにとって、故郷とは出てきた場所、英国ではなくて、これから行く所、「天にあるエルサレム」なのだ。
故郷とは西田哲学でいう純粋経験なのだろう。純粋経験は過去を向くと同じように未来にも向かねばならない。

|

« 自立 | トップページ | 背教者 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/104898/7940799

この記事へのトラックバック一覧です: 故郷:

« 自立 | トップページ | 背教者 »