« 本当の悲劇 | トップページ | 待ち組 »

2006年2月 7日 (火)

地獄・極楽

私は五木寛之さんの小説を読んだことはない。しかし、NHKラジオ深夜便で、話を聞いて、非常なる感銘を受けた。その後、その作品に関心を持つようになった。

書店に、長く『大河の一滴』という五木さんの単行本が置いてあったが、買わなかった。今日、ブックオフで、この文庫本が105円で棚に置かれていたので、購入した。教えられるところが多くあった。

五木さんは地獄について語る(38頁)。
「地獄・極楽とは人が生きている日々の世界そのもののことだろう。」
「救いがたい愚かな自己。欲望と執着を断つことのできぬ自分。その怪物のような妄執にさいなまれつつ生きるいまの現在の日々。それを地獄という。」
「私たちはすべて一定、地獄の住人であると思っていいだろう。」
「しかし、宗教とは地獄にさす光である、と親鸞は考える。」

今、われわれは地獄を経験している、地獄の住人なんだ、というのは面白い発想と思った。そこには、五木さんの解釈があるのだろうが、この世が地獄なんだという考えは、今、苦しんでいる人たちに、実に大きな励ましになるだろう。「地獄とは、こんなものか、もっと悲惨な所と思っていた。今の生活は極楽そのものではないか」。そんな感想が聞けるだろう。地獄について、もう一度、考えてみようと思った。

|

« 本当の悲劇 | トップページ | 待ち組 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/104898/8551789

この記事へのトラックバック一覧です: 地獄・極楽:

« 本当の悲劇 | トップページ | 待ち組 »