日本の8月
日本の8月は、平和を祈る特別な時
いつまで続くか知らないが
この習慣はなくなりそうもない
戦争を知らない世代が
退廃した命の謳歌を続けている現代に
死はこっそりと隠れて近づいてくる
いや、その接近は既に
あちこちで知らされているが
その処方箋を誰も知らない
戦後半世紀も過ぎて
戦争の響きは遠のいたが
なぜか軍歌には引かれるものがある
だれも歌わなくなった軍歌だが
死を身近に生きた世代の遺言のようで
現代にはない調べが、そこにはある
必勝への決意表明を、この平和祈願月には歌えないが
今、見えない敵の攻撃を受けている魂には
一番慰められる歌でもある
死を前にして、どう死ぬかは
今の我々にとっては
生きる覚悟に通じる
武士道とは死ぬことと見つけたり
生死を日常的に問う生き方が
今、見直されている
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