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2006年10月15日 (日)

吉満義彦の影響

吉満義彦の弟子に、どんな人がいるのか、よく知らないが、詩歌において影響を受けた人は多いらしい。私には未知の人たちが、ぞくぞく紹介されている。

『講座日本のキリスト教芸術 3 文学』(富岡幸一郎・責任編集、日本キリスト教団出版局)の中で、神谷光信氏が「戦後の詩とキリスト教」というタイトルの中で詳しく紹介している。

岩下壮一と吉満義彦について、「今日、彼らの存在は不当にも忘却されている。しかし、とりわけ吉満義彦については、戦後のキリスト教詩の出発時における隠された原動力として無視することができない」(115頁)という。なぜ「不当にも忘却されている」のだろうか。第二バチカン以前の人たちという見方があるのかも知れない。

吉満は、カトリック文芸誌『創造』(1934-40年)の巻頭評論を書いていた。この雑誌を見たいと思っていたが、割合近くにあった。四谷の聖三木図書館にバックナンバーがあった。

神谷氏は、『創造』と同じ頃に仙台で同人詩の活動をしていた農民宗教詩人の長谷部俊一郎にも触れている(116頁)。この人は牧師であった。原稿を見たことがあるが、特徴のある字体で、当時、どこか島崎藤村の字にも似ているようにも思った。

吉満の影響を受けた人として、澤村光博(1921-89)、島朝夫さん(1920年生まれ)などを挙げている。また、日本キリスト教詩人会の同人である喜春子さん(1932年)は吉満の血縁者であるともいう(121頁)が、未知の人である。藤一也さん(1922年生まれ)も、「吉満義彦から主題を、澤村光博から展望を与えられた」(126頁)のだという。

吉満義彦の影響を受けた詩人たちについては、今まで余り知られなかったのではないだろうか。神谷氏の紹介文には「近年は、日本近代のカトリック知識人を幅広く研究」とあるが、新しい関心の芽生えのように思う。

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