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2008年2月19日 (火)

遠藤氏の立場

「宗教(的)多元主義」という立場がある。支持者としてはJ・ヒックがよく知られている。故遠藤周作氏も、彼の本を読んで、共鳴していたらしい。しかし、遠藤氏は、この立場、多元主義を支持していたのだろうか。あるカトリックの評論家は多元主義ではなくて、包括主義だという指摘もしている。晩年の最後の大作『深い河』から、そう指摘する。

しかし、同じ『深い河』から、遠藤氏は多元主義に賛同している、という読み方をしている人もいる(『禅キリスト教の誕生』佐藤研著、岩波書店、59頁)。

私には包括主義が限界のように思われる。多元主義になれば、自分の信仰がおかしくなるのではないだろうか。多元主義に真理的契機がないとは思わないが、その部分については、あえて判断せずにいてもいいのではないだろうか。それが包括主義なのだと理解している。

包括主義には、あるいは他の信仰者との間には「摩擦」が生じるかも知れない。だから、対話の深まりも期待されるのではないだろうか。

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