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2008年6月25日 (水)

『季刊創造』のこと

カトリックの文芸評論家であった故武田友寿さんは、『季刊創造』の編集長だった。この雑誌に込めた思いを、武田さんは、こう記している。

「…私が数年前『季刊創造』(1976年10月創刊)なるキリスト教文芸誌を手がけたのも、本音を吐けば、「宗教と文学」問題を私たちが今日、回避しえざるものとしてとりあげ、その現代的意味を文学創造の現場において探り、明らかにしたいと願うからだったのである。不幸にしていまだその機熟さず、雑誌は五号をもって休刊のやむなきに至ったものの、私たちの意図は休刊をもって潰えたものではない。私のひそかな願いとするところは、このような問題意識を共有する同学、同攻の人々がともに語らい集まって、問題を深化、展開することの協同の場を形成することだが、しかしその機はいまだ私にも定かには見えないというのが真実と言わなければならない。だがそれは無定見に放置さるべきことではなく、近い将来、だれかが推進しなければならぬ緊要の事柄であることははっきりしている」
(『内村鑑三・青春の原像』武田友寿著、YMCA出版、164-5頁)

『季刊創造』の存在意義はなくなっていないということである。宗教と文学そして、哲学などの問題を語り合う「場」をどのように形成していったらいいのか、その課題は、今もなくなっていない。

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