« 実存的な生き方 | トップページ | 良寛の世界 »

2009年4月15日 (水)

「新しい中世」

『季刊 日本思想史』(NO.72、2008、日本思想史懇話会編集、ぺりかん社)には、「吉満義彦の「近代日本カトリシズム」」(鶴賀賀雄)という論文が掲載されていますが、その中で、「新しい中世」の注があります。

「「新しい中世」という言い方は、ベルジャーエフやドーソンによって唱えられ、近代西欧文明への批判を中世キリスト教文化の再評価と結びつける歴史哲学的スローガンとして当時一定の反響を呼んでいた」(104頁)とあります。

私の場合は、ベルジャーエフの言い方からとったものですが(その邦訳には「新しき中世」が使用されていました)、吉満も、提唱者たちに同意するかたちで、この言葉を使っていたようです。また、クリストファー・ドーソンも唱えていたということですが、そちらの文献は知りません。

当時は一定の反響があったようですが、今は、どうでしょうか。今では、西洋一辺倒ではなく、東洋や日本というものがもっと顧慮されなければならないでしょう。第二バチカンは、その方向に道を開いたのかも知れません。その中で、新しい総合を目指す時、それは歴史的中世の回帰ではなくて、「新しい中世」の創造となるのではないかと思います。そんな方向が目指されているような気がします。

|

« 実存的な生き方 | トップページ | 良寛の世界 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 実存的な生き方 | トップページ | 良寛の世界 »