« レフ・トルストイ誕生 | トップページ | 角筈女学校のこと »

2013年9月17日 (火)

遠藤周作と宗教多元主義

遠藤周作は宗教的多元主義者であったか、そんな問いは当然あると思います。その答えとして、たとえば、かつて、カトリック新聞の2面「展望」欄で、酒井新二氏が触れていました。一部を引用します。

--
「宗教多元論」に対してバチカンが認める限度はキリスト教の「包括主義」といわれるものである。それは諸宗教の伝統と教義の中に「救い」の教えの真実性を認めるが結局それを包括し、究極的にまとめるのはキリスト教であるという考え方である。プロテスタントの神学者ジョン・ヒックは「カトリックのこのような考え方は過去の宗教的帝国主義の遺物でしかない」と批判した。遠藤は『深い河』の中でこのヒックの主張に共感を示している。しかし粕谷師は遠藤が『深い河』の最後で「この世界で信じられるものはその人しかない」とシスターに語らせることによって相対主義的宗教多元主義を超え「イエスによる救いの唯一性」に突破したと理解する。
--

粕谷師とは粕谷甲一神父(2011年2月9日、帰天)のことです。遠藤周作を宗教多元主義者と断定すると、彼はカトリック信仰から離れたと断定することで、私には、そこまでは言えないと思います。粕谷師の指摘を尊重したいと思います。

|

« レフ・トルストイ誕生 | トップページ | 角筈女学校のこと »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« レフ・トルストイ誕生 | トップページ | 角筈女学校のこと »