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2016年3月17日 (木)

幸福論

「ところで、人間の幸福って、どのへんにあるんだろうか?」
「人間の努力は死を遠ざけようという点にあるんだと思う。しかし、誰の未来にも死は来るんだ。ということは、いつ死んでもいい、そんな境地になることが幸福なことなんだろう。パウロにも、そんな言葉があったよ」

「自分は不幸だと思っている人の幸福って何?」
「その不幸がいつか終わることを知っていることだよ。その意味では生きている限り、未来への希望はなくならないんだ」

「結婚と離婚を繰り返している女優や歌手がいるけど、幸福を求めるからそうなるんだろうか?」
「確かに結婚で幸せになった人もいるだろうけど、そうでない人も多いと思うよ。幸せは別の所に探した方がいいかもね。幸せな結婚だって、いつかは終わるんだ。別れは必ず来るんだからね」

「人はみな幸福を求めて生きていると思うけど、何か助言ある?」
「条件つきの幸福はいつかなくなるだろう、ということかな。諸行無常だから、条件はなくなる時が来るんだ。まあ、この世は、そういう幸福追求のぶつかり合いなんだろうけど」

「人生って誰にとっても自分の人生なんでしょ?」
「そうだね。しかし、誰にとっても、人生が自分の人生であれば、それには終わりが来るんだ。幸福の絶頂で、そのことを思うとニヒリズムに襲われるかも知れないね。じゃあ、どうするか。求道の旅に出るしかない」

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